僕がWorld of Tanksを人に勧めると、自走砲やら見えない敵(非スポット状態)からの射撃に一方的に撃たれて死んでしまい、萎えてしまう光景をよく見ます。
WoTは
ストラテジックな側面と
撃ち合いという側面の2つが絡まりあったゲームであり、始めたばかりの人にとって、死因を判別することは容易ではありません。
ゲームに限らず何かに習熟することとはトライ・アンド・エラーを繰り返すことだと思っているので、初心者でもどういったことでミスを犯して死んでしまったのかをわかりやすくするためにこの文章を書いています。
そこで、私はこのゲームを新たにプレイする人にわかりやすくするために、WoTというゲームを2つの要素に分け、解説してみようと思います。
今回の記事では、まず、最も基本的な部分である撃ち合いについてです。
基本的に同じ戦車がなんの障害物もない状態で撃ち合えば正面から貫通しあうようにできています。そして、これはTierという区分でわけられた同じTierの戦車でも同じことがいえます。
しかし、戦車にも性能差があるので
DPM(一分間に与えることのできるダメージ量)は高いけど貫通力がない戦車
や
貫通力や単発火力は高いけどDPMは低い戦車
のようにトータルでの性能は同じ程度でも...ということがあります。
それらの違いがその戦車の強みや弱みとして出てくるわけで、言ってしまえばこの強みを相手に押し付けて勝とうということがこのゲームの全てです。
他のゲームで重視されるAIMや反射神経、操作量は最低限あれば良く、WoTでは状況判断と知識や発想が重要なのです。
話がそれてしまいましたので、撃ち合いの話に戻りたいと思います。
JUCで同じTeam1だった
Nyan_takuさんのブログにも似たような内容がありますが、撃ち合いには
こちらの弾が貫通するか と 相手の弾に貫通されるか という2つのポイントがあります。
この2つの要素のリスク・リターンを総合的に勘案して撃ち合いをするわけですね。
こちらの弾が貫通するか
この判断をするためには
自分の主砲の貫通力(通常弾と課金弾、AP弾とHEAT弾の違いを含む)相手の装甲圧(装甲圧→傾斜込みと傾斜抜きのもの)
の知識が必要です。
初心者向けと書いておきながら身も蓋もない話になりますが、ここは撃てるタイミング(甘い豚飯や強制貫通など)だと思う能力、つまり、感覚の部分も大きいです。
しかし、最低でも単発交換(一発ずつ交換)できるようになれると面白くなってくるかもしれません。
相手が無理に撃ちに来た時にしっかりと抜くことができる。それがここでは求められるのです。
逆にこちらが撃ちに行ったとして、弾が弾かれてしまえば無防備かつ攻撃できない時間が発生します。この時間は相手のターンといっても良いものです。しかし、こちらがしっかりと抜いていれば最低でも単発交換は担保されているわけですから、まあしゃあなしとなるわけです。敵が外したり、弾いたりすれば儲けものです。
感覚だけかよってわけじゃありません。知識だって重要です。
例えばこんなハルダウン(ハルダウンに関しては後述します)をしているIS-6がいます。ハルダウン?無理無理勝てない!となりそうなものです。
しかし、無敵のように見えますが、同格で標準的な重戦車であるIS-3のAPCRを使えば砲塔横を安定的に貫通可能です。
もちろん初めて出会う戦車の弱点なんて知っているわけもありません。うわーあいつのこと抜けなかったなぁと思ったら
Tanks.ggやArmorInspectorを使って調べてみましょう。
はじめのうちは判断できないかも知れませんが、
フリーで撃てるシーン(通行料など、撃ち返される危険がない)(当たったら儲けものみたいなシーンを含む)
味方のヘルスで撃つシーン、自分のヘルスで撃つシーン(しっかりと抜かないと色々死ぬ)
相手から一方的に撃たれてるシーン(撃ち返せねぇ...逃げよう)
の場合分けや、瀕死のオートローダーから撃つといった脅威度付けをできると良いと思います。
また、
弾の貫通可能性をあげるために狙う場所にも気をつけるといいかもしれません。
先程IS-6の砲塔横の話をしました。先程の画像のように、IS-6がハルダウンをしているならば、砲塔横の弱点やキューポラを狙撃するしかありません。
しかし、車体が見えていたら?側面に回り込んだら?
わざわざ砲塔横なんて狭い所を狙う必要ありませんよね?
今狙える最も貫通可能性の高い部分はどこか?そういった部分を撃ち合い際しては気をつけるとステップアップできるはずです。
相手の弾に貫通されるか
このゲームが
ヘルス交換をするゲームである以上、敵のヘルスを削り、自分が削られなければ言うことはありません。
しかし、なかなかうまくはいかないわけですよね。
そこで、相手との撃ち合いを有利にする代表的なテクニックがいくつかあります。
ハルダウン(頭出し)
と豚飯です。
ハルダウンや豚飯という言葉は、WoT上達のために色々調べられている方なら常識的なものだと思います。
しかし、そのハルダウンや豚飯がしっかりできているか?と言われると微妙な方も多いのでは?
また、せっかくハルダウンの強い状態を維持しているのに、
欲張って(俯角が足りないとかいろいろありますが)前にでて被弾する。
よくあるはずです。
豚飯は戦車の側面装甲だったり砲塔位置によって最適な角度が変わるので、ハルダウンから見ていきます。
ハルダウンとはこんな感じに頭だけ出して戦うことです。戦車の弾は主砲からでるわけで、
攻撃手段を喪失しないままに防御態勢がとれる画期的な戦法です。
ハルダウンは頭の硬い戦車はもちろんそうでない戦車でも強い戦法です。
何故かといえば相手から見える面積、つまりは
投影面積が小さくなるからです。
ハルダウンは撃ち合いを有利にすすめるテクニックだということが理解できたと思います。
つまり、ハルダウン出来る地形からハルダウン出来る地形へといかに移動するかという判断さえ間違えなければダメージを稼げること間違いなしです。
もちろん相手のいない場所で待っていてもダメージはとれないので、タイミングは難しいですが、前に出たり、時には引いたりしたポジションでハルダウンをした後に撃ち合う癖をつけましょう。
ここで気をつけたいのは
しっかりハルダウンできてる?っていうことです。
こんな感じに
無理に撃ちに行って
車体下部(IS-3の弱点の一つ)&駆動輪(ここを撃たれると履帯が切れてしまう)
を敵に晒していますね。こうなっては意味がありません。相手からどの部分が撃てるのかは常に意識しましょう。
最後に、可能性 という概念を紹介します。
(Nyantakuさんのブログにもありますので、既に読まれている方にとっては同じ内容になるかと思います。)
IS-3のハルダウン、Tier8の戦車ですが、Tier10相手にも十分渡り合える装甲があります。
しかし、画像にもある通り
おでこの部分(天板)は範囲としては非常に狭いものの30mm程度の装甲しかなく、当たれば容易に貫通されてしまいます。
だから、せっかくハルダウンしていてもこの部分にあたってしまうことは事故としてありますし、実際しょうがありません。
(近距離で微動だにしないとここを狙われます。ちょこまか動いて狙いにくくしよう!キューポラとかも同じだよ)
つまり、可能性で抜かれます。こういう可能性で抜かれる部分は結構な戦車にあります。
だから自分の乗る戦車の
晒してもいい部分(IS-3のハルダウン)
ダメな部分(車体、特に車体下部)
抜かれたら運が悪い部分(おでこの天板)
みたいに自分の戦車の装甲を分類わけして、晒す部分を考えて撃ち合うといいと思います。
もちろん晒してもいい部分がマッチングによっても変動します。
IS-3の車体下部だってありえないけどTier1の戦車の弾は弾きます。
KV-1だってTier3からすればめちゃくちゃ硬い怪物だけど、Tier7から見れば結構ちょろい相手です。
自分の装甲が相手にとってどれくらい有効なのかそうでないのかを判断するのも知識です。今乗っている戦車とマッチングする可能性のあるヤツラがどれくらい貫通力あるのかは知っておくといいでしょう。あ、金弾かどうかでもかわるよね?